ゲーミングPCは選ぶCPUによって価格が大きく変わります。一般的にCPUは安いのを選んで、グラフィックボードにお金をかけたほうがいい、なんて言われていますが本当でしょうか?
CPUごとの違い、CPUがゲームに与える影響、おすすめのCPU等を解説します。
BTOゲーミングPCで選べるCPU
ゲーミングPCは選べるCPUが限られます。大抵の場合、最新世代限定でCore i5かCore i7です。ではまず選べるCPUの列挙してみます。
CPUの型番 | コア数 | スレッド数 | 動作周波数 |
---|---|---|---|
Core i5-7400 | 4 | 4 | 定格3.00GHz、TB最大3.50GHz |
Core i5-7500 | 4 | 4 | 定格3.40GHz、TB最大3.80GHz |
Core i7-7700 | 4 | 8 | 定格3.60GHz、TB最大4.20GHz |
Core i7-7700K | 4 | 8 | 定格4.20GHz、TB最大4.50GHz |
Core i7-6800K | 6 | 12 | 定格3.40GHz、TB最大3.60GHz |
Core i7-6950X | 10 | 20 | 定格3.00GHz、TB最大3.50GHz |
これらはどれもデスクトップ用CPUです。ノート用CPUはCore i7-7700HQかCore i7-6700HQくらいなので、悩む必要はありません。
CPUのスペックの意味
スペックを見てみると、まずコア数とスレッド数に違いがあります。コア数は脳みそみたいなものです。たくさんあればあるほど並列処理が可能です。
スレッド数は仮想的な脳みそです。脳みそは1つでも内部的に2つのことを同時に処理できるイメージです。
動作周波数はクロック数とも呼ばれ、処理回数を意味しています。処理速度と言ってもいいでしょう。定格とターボブーストがあり、通常だと定格クロックで動作していますが、負荷がかかる状況になるとターボブーストにより処理性能が向上します。
CPUがゲームに与える影響
つまり単純に考えると、コア数やスレッド数が多くて、さらに動作周波数が高ければ優秀なCPUということになります。しかし数値を見ればわかるように、コア数やスレッド数が多くても動作周波数が低くなっています。
例えばCore i7-6700Kを推奨するゲームがあったとしましょう。推奨しているのですから、4コアや8スレッドを活用するゲームだと想像できます。また動作周波数の高さも求められています。
ではCore i7-6700Kより高級なCore i7-6800Kを搭載したゲーミングPCを選んだらどうなるでしょうか。フレームレートが上がると思いますか?
いいえ、フレームレートは下がってしまいます。なぜなら動作周波数が推奨スペックに達していないからです。だから「高級なCPU=ゲームに最適」とは限らないのです。
ゲームの推奨スペックをしっかり調べて、コア数、スレッド数、動作周波数のすべてが上回っているCPUを選ぶようにしてください。
CPUは用途で選ぼう
では高級CPUを選ぶ意味がないかといえばそんなことはありません。あなたがゲームをしながらCPUエンコードをする場合、コア数が多くないとゲームがガクガクになってしまいます。
実際、最新ゲームをプレイしながらCPUエンコードをするなら6コアでも足りないケースがあります。このように同時に複数のこと(特にCPUに負荷がかかる作業)をしたいなら、CPUにお金をかけるべきです。
自作PCをする人は最高級のXeonを選ぶことがあるくらいです。BTOゲーミングPCだとXeonは選べないので、Core i7-6950Xがおすすめです。
一方、重い作業もしない、軽いゲームしかしないならCore i5で十分です。無理にCore i7を選ぶ必要はありません。Core i5のほうが遥かに安いので、グラフィックボードやSSD、その他カスタムにお金をかけられます。
ただし今は軽いゲームしかしないけど、そのうち最新ゲームをやるつもりならCore i7-7700やCore i7-7700Kがおすすめです。すでに最新ゲームの推奨スペックはCore i7に移り変わっているため、Core i5シリーズではスペック不足になる可能性が非常に高いです。
最終結論! ゲーミングPCおすすめランキング 2018年版