最近のゲーミングノートPCは、デスクトップ用のGPUを搭載するものが多く、非常に高額です。しかし、モバイル用GPUを搭載したモデルであれば、そこそこの価格と性能を維持できます。そこで今回は、名前を聞くことの少ないモバイルGPU「GeForce MX150」について性能と価格を見ていきましょう。
モバイル向けGeForce MX150の実力は?
nvidiaのモバイルPC向けGPU「GeForce MX150」は、簡単に言えばローエンド帯のデスクトップGPUと同等の性能を持ちます。
ジャンル的には「dGPU」というクラスに分類され、CPU内蔵型グラフィックである「iGPU」以上の性能を持ちながら低電力、低発熱、低コストであることが特徴です。MX150の前には、GeForce 940MXというdGPUが一般的でした。
このMX150ですが、デスクトップ用GPUに例えるならばGT1030と同程度の性能といえるでしょう。もう少し具体的に言うと、GTX1050よりは10%程度性能が落ちるものの、内蔵グラフィックよりは格段に性能が上という程度です。
実際に主要ベンチマークでは、内蔵グラフィック(Intel HD Graphics 620)と比較して、2倍から3倍のスコアを叩き出しています。DQ10やFF14といった国内の主要なMMORPGであれば、プレイに何ら支障はありませんし、十分にゲーミングPCとして活躍できるでしょう。
GeForce MX150の価格相場
MX150はモバイル専用のdGPUなだけあって、単品販売されていないようです。しかし、MX150を搭載したゲーミングノートPCは増えています。
画質さえ標準設定で満足できれば、FPSや最新MMOでもプレイできるのがMX150搭載のゲーミングノート。その価格は、ハイエンドゲーミングノートPCよりも圧倒的にお得です。
例えば、パソコン工房の「STYLE-15FX061-i7-KSS」は税別10万円を切るリーズナブルさ。
STYLE-15FX061-i7-KSSのスペック
OS | Windows 10 Home 64ビット [DSP版] |
CPU | Core i7-7700HQ モバイル インテル HM175 |
メモリ | DDR4-2400 S.O.DIMM (PC4-19200) 8GB(4GB×2) |
ストレージ | 240GB Serial-ATA SSD |
GPU | GeForce MX150 2GB GDDR5 |
ディスプレイ | 15.6型(非光沢カラー液晶) |
CPUにはゲーミングノートPCの定番ともいえる「Core i7-7700HQ」を採用しており、非力さを感じることは少ないでしょう。CPU、GPUのバランスが良く価格も抑えられていて、入門機としては十分です。
ハイエンドなゲーミングノートPCは簡単に20万、30万という高額に達しますから、予算が少ない人にもおすすめできますね。また、2台目、3台目のサブ機としても十分実用的なスペックだと思います。
ゲーミングPCはバランスの良さが重要
今回紹介したMX150は、絶対的な性能ではデスクトップ向けGPUに敵いません。しかし、それはパーツ単体として考えたときのお話。ゲーミングPCは、パーツごとの性能よりもパーツ間に性能差がありすぎないかや、省電力性、価格の妥当性などが重要です。
MX150は、予算を10万円前後に抑えながらゲーミングノートPCを手に入れたい方にとって、ベストチョイスのひとつでしょう。Core i7-7700HQとの性能的なバランスも良く、入手性が高いため要チェックなGPUですよ。