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Intel VS AMD!これまでの歴史を振り返る

CPU界の2大巨頭として君臨するIntelとAMD。この2社は、CPU業界の覇権を握るために、熾烈な開発競争を続けてきました。今回は、自作歴15年の筆者が、IntelとAMDの歴史を振り返りたいと思います。

Intel vs AMDの歴史

IntelとAMDの確執は根深く、その起源は1980年代にまで遡ります。しかし、自作PC市場にその影響が出始めたのはちょうど1990年代から2000年代にかけて勃発した「ギガヘルツ競争」が最初といえるでしょう。

ギガヘルツ競争

1990年代後半から2000年にかけて起こった「1Ghz」を目指す戦いは、両者のブランドイメージをかけた総力戦となっていました。ちょうど2000年を迎えたあたりで、Intel社は「PentiumIII」で1Ghzを達成。

一方のAMD者も、負けじと「Athlon」で1Ghzを達成します。当時はPCの性能イコールCPUのクロック数というイメージが世に出はじめ、より高クロックのCPUを搭載したPCが求められていました。

PentiumとAthlonの熾烈なる戦い

Intel社の「Pentium」とAMD社の「Athlon」。この2つの製品シリーズは、両者の看板商品となり、熾烈な競争を繰り広げていくことになります。2000年代はこの2つのシリーズが4半期ごとに確実に性能をアップさせ、CPU自体の性能がどんどん向上していきました。

特にデュアルコア時代に突入すると、2005年5月には初のPC用デュアルコアCPUである「Pentium D」がリリースされ、それに対抗するように翌月には「Athlon 64 X2」がリリースされるなど、両者一歩も譲らない性能競争に発展。

この時点でAMD社が性能と消費電力、発熱の低さでIntel社を一歩リードし、世界の巨人Intelが業界2位のAMDに敗れるという前代未聞の事態が発生しました。

Intel「Core」シリーズの登場とAMDの方向転換

一時はAMDの後塵を拝したIntel社ですが、新たなブランド「Coreシリーズ」の開発によって再び業界のトップに君臨します。「Core」「Core 2 Duo」「Core 2 Quad」「Core iシリーズ」と進化を続け、2000年代中盤以降は事実上、AMDが追い付くことのできない壁となったといえるでしょう。

これに対し、AMD社はグラフィックチップメーカーであったATIを買収し、内蔵グラフィックスと統合グラフィックス(APU)の開発強化に舵を切ります。

CPU市場でも依然として戦いは続いていますが、性能面ではIntel社が1歩先をいっており、統合グラフィックスやミドルレンジ以下のCPUに力をいれるAMDと棲み分けができているという見方ができそうです。

2社の競争が自作PCユーザーにもたらしたメリット

この2社が激しい競争を繰り広げることで、CPUの性能は飛躍的に向上し、性能が高い製品を安価に入手できるようになりました。「CPUの選び方」でも書いたように、CPUはPCの要ともいえるパーツですから、市販のメーカー製PCよりも高性能なPCを割安に自作できたのです。

やはり激しい競争があってこそ、技術や価格がこなれていくものですから、今後とも両者には良い意味でライバル関係を続けていって欲しいところですね。