メモリには、4GBや8GBなどといった容量だけでなく、規格にも違いがあるのはご存知でしょうか?規格(世代)が違えば、メモリといえどその処理能力は大幅に異なってきます。本稿では、そんなメモリの規格や種類の違いについて解説していきます。
奥の深いメモリ選び
単純に、PCをひとつの企業にたとえるなら、メモリは働き手である会社員にあたる存在です。グラフィックボードやCPUが高度な処理を単純化してメモリに送信しますが、このメモリ(会社員)が足りないと、処理に遅れが生じてしまいます。このように、メモリは直接パソコンの処理速度に関わってくるため、ゲーミング用途かそうでないかに関わらず重要なパーツです。
多ければ早いというものではない
少なければ処理が遅くなり、多ければ処理がサクサクできるようになるということを先程お伝えしましたが、ならば多ければ多いほどサクサクになるのか?というと、そうではありません。「メモリの選び方 8GB、16GB、32GBのどれにすべきか」でも解説したようにメモリは、CPUやグラフィックボードの要求を難なく処理できる程度まで増えた段階で、それ以上増設しても効果を実感しにくいパーツとなっているためです。
そのため、あまりメモリにコストを投じすぎると、増設したメモリ分無駄になってしまう可能性があるため、注意しなくてはなりません。
メモリの規格について
メモリには世代によって、「DDR3」「DDR4」など、異なった規格を持ちます。現在主流となっているのは、この「DDR3」と「DDR4」規格のメモリですので、今回はこの2種類を解説していきます。
DDR3とDDR4の違い
まず、DDR4の方が処理速度の面では圧倒的に上です。DDR3は理論値で、DDR4の処理速度の半分程度。消費電力はなんと40%程度、DDR4規格のメモリが省電力を達成しています。パソコンにとって、消費電力を抑えることは、電源容量のコストカットや発熱の対策費用のカットに繋がるので、非常に重要な性能向上面であるといえます。
主流はDDR4メモリ
2016年まではDDR3が主流でしたが、2017年以降はすでにDDR4が主流になっています。とはいえDDR4規格はまだ普及し始めたばかりで、DDR3と比べて非常に高価です。また、各メーカーが出すタイトルの推奨スペックも、DDR3規格のメモリの処理速度を基準に発表しているため、DDR4では必要スペックから必要なメモリ容量の算出に手間がかかるというデメリットもあります。
メモリの規格選びは慎重に
DDR3規格とDDR4規格の違いについて、簡単にお伝えしてきましたが、まだまだ主流のDDR3メモリにするか、DDR4メモリに一足早く乗り換えるかは、投じることのできる予算によって変わってきます。ゲーミング用途であれば、DDR3メモリで充分ですが、余裕のある方はDDR4メモリも検討してみるとよいでしょう。