※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

電源ユニットの出力表の読み方を解説。+12V系統が超重要

電源ユニットは容量だけに目を奪われがちですが、実は系統ごとの出力が重要になってきます。特にグラフィックボードやCPUの電力を担う+12V系統は、最近の電源では最も重要な系統です。

電源ユニットの出力表を正しく読み解いて、品質の良い電源を選んでいきましょう。基礎的な内容は「パソコン初心者がおさえておきたい電源ユニット選びのコツ」をご覧ください。

電源ユニットの出力表の見方

よく電源ユニットの本体や箱に、表のようなものが記載されていますよね。これはPCの出力表で、出力系統とそれに対応する最大電流が記載されています。

系統というのは「V(ボルト)」が末尾についている数字の部分です。大体どの電源ユニットも「+3.3V」「+5V」「+12V」「-12V」「+5Vsb」という記載があるでしょう。

次に最大電流ですが、単位は「A(アンペア)」で表されます。この系統出力(V)と最大電流(A)をかけた数字がその下にある「最大電力(W)」になるのです。

例えば、+12V系統で60Aの出力があれば、「12×50=600」で600Wの最大電力になります。このように算出した系統ごとの出力を総合(合算)したものが電源ユニット自体の容量です。

系統ごとの役割

Vで表される出力系統は、それぞれ電力の供給先が決まっています。簡単にまとめると以下の通りです。

  • +3.3V……PCIスロットやメインメモリ
  • +5V……マザーボード
  • +12V……CPU、グラフィックボード、ストレージ(HDDやSSD)、光学ドライブ
  • -12V……最近ではほとんど使用されません
  • +5Vsb……いわゆる予備電源的な存在。省電力モード用電力や、スリープ時に使用される

これを見てもうお分かりかと思いますが、+12V系統に重要なパーツのほとんどが集中しています。そのため、最近の電源ユニットはこの+12V系統がいかに大きな電力を供給できるかがポイントになるのです。

CPUとグラフィックボード、ストレージで、PCを稼働するのに必要な電力のほとんどが使われますからね。

ゲーミングPCの目安となる電源ユニット選び

これまでの内容からすでにお分かりかと思いますが、ゲーミングPCでは+12V系統に20Aから30A以上の最大電流が割り振られているものが好ましいです。

また、できれば+12V系統が分割されておらず、1系統にまとまっているほうがベター。+12Vを2系統(+12V1、+12V2のような表記です)もち、それぞれ15Aずつの最大電流よりは、1系統で30AのほうがゲーミングPCに向いています。

これはグラフィックボードやCPUの必要電力が大きいことと、系統ごとの出力が足りなくなると、電源ユニット全体が不安定になって動作不良の原因になるからです。