メインPC+サブPCという2台構成を構築する人は珍しくありませんが、「1台で2台分」のPCを作れるとしたらどうでしょう?
今回紹介するPCケースは、2枚のマザーボードを同時搭載できるという驚愕のスペックです。ある意味、究極の省スペースかもしれませんね。
一体どんなケースなのでしょうか。
E-ATXとMini-ITXが同時搭載できるCorsair「Obsidian 1000D」
Corsair「Obsidian 1000D」は、E-ATXとMini-ITXを同時に搭載し、2つのシステムを1つのPCケースに格納できます。
私も10年以上にわたり自作PCやBTOパソコンを色々見てきましたが、こういう構成は初めてですね…。一体どんな用途を想定しているのか考え込んでしまいます。
しかしObsidian 1000DはCorsairのフラッグシップモデルとあって、単に奇をてらっただけの代物ではありません。
簡単にスペックを紹介すると、以下の通りです。
Corsair「Obsidian 1000D」
フルタワー型
幅×奥行き×高さ=307×693×697mm
重量29.5kg
前面に12cmファン8基、上面に14cmファン3基、背面に14cmファン2基(12cmファンも可)搭載可能
USB 3.1 Type-Aポート4基
Type-Cポート2
水冷用の480mmラジエーターを4基搭載可能
重要29.5kg
現状のフルタワー型の中でもかなり大型で、なおかつ拡張性も高いです。さらに内部のファン搭載ポイントをフル活用すると最大20基のファンが設置できるというから驚きですね。まさにモンスター級のPCケースといえるでしょう。サイドパネルは流行の強化ガラスです。
このスペックを見ると、本当に2台分のシステムを1つにおさめてしまう気なのだなと感じます。日本では発売未定ですが、海外ではおよそ500ドル~600ドルとのことですから、6万円程度になるのかもしれませんね。
ゲーミングPC+アルファを1台で実現可能?
このObsidian 1000Dを使えば、ハイエンドゲーミングPCをE-ATXマザーボードで構築し、同時に軽作業用のサブPCをMini-ITXマザーボードで同時搭載するという運用も可能でしょう。
また、普段はMini-ITX側を使い、ゲームプレイ時だけE-ATX側を起動すれば、電気代はかなり抑えられます。「Obsidian」の名の通り、まるで黒曜石のような、黒光りするアルミ製の筐体は高級感がありますね。
ただ1点気になるのは、電源を2台搭載できるのかどうかということ。背面パネルを見る限り、電源は1台のみの搭載に見えるのですが、もしかしたら複数台搭載可能なのかもしれません。
2台分のシステムを1台の電源で対応しようとすると、明らかにケーブルの数が不足しそうですから、このあたりは注目ですね。内部や背面のカスタマイズで2台の電源が搭載できる可能性はあります。
ウルトラハイエンド志向のゲーマーにはおすすめ!
仮に1台分のシステムで組み上げるとしても、この大きさと搭載可能ファン数ならば、ウルトラハイエンドなゲーミングPCが出来上がるでしょう。
水冷、空冷、SLI、何でもござれです。また、12cm以上の大型ファンを10基以上積めるので、全てのファンを低回転で回しても十分に冷えます。
つまり、冷却性能と静音性が両立しやすいのです。価格は確かに高級志向ですが、これだけ拡張性が高ければ数年は十分に使えますね。今後どんな大型GPUが登場しても、間違いなく対応できるでしょう。