ヤフオクやジモティーなど、個人間でPCパーツを取引できるサイトを利用したことがありますか？これらは、価格が安いという魅力があるものの、初心者にはおすすめしません。今回は個人間でPCパーツを売買することのリスクを解説します。
購入翌日に故障しても保証はない
安いパーツを狙うとなると、大抵は中古パーツに行きつきます。私も何度も利用したことがあり、いくつか苦い体験があります。
例えば、「通電確認のみ」「詳しくないのでメーカーサイトを見てください」といった注意書きのある商品の場合です。「通電するのなら大丈夫だろう」「メーカーサイトにマニュアルがある」と安心していたわけですが、見事に到着後数日で故障しました。
私が思うに、もともと動作が不安定で故障気味だったパーツを出品していたのではないかと思います。ただし、個人間売買でも、新品を購入する場合や保証期間が残っているならば問題は起きにくいでしょう。保証を使ってメーカーに修理を依頼できますからね。
目に見えない劣化がある
基本的に半導体は、経年劣化が起きにくく、メモリやCPUは中古でもしっかり動作します。ただし、基盤に傷がついていたり、ピンが曲がっていなけばという条件付きです。
BTOショップの中古コーナーと違い、誰もが丁寧にPCパーツを扱っているわけではありません。BTOショップの中古コーナーで販売されているPCパーツは、様々なテストを通過し、傷や劣化がひどくないものを選別して保証をつけています。
一方、個人間売買ではこういった「検査」のステップが省かれていることから、売主も自覚していないような劣化が発生していることがあるのです。
輸送中に故障する可能性がある
3つのうちで、これが一番やっかいかもしれません。私が実際に経験したケースです。
とあるオークションサイトでGPUを購入したのですが、到着するとGPUのファンが歪んでいました。到着した箱に潰れた跡があることから、何となく嫌な予感がしたのを覚えています。
試しに動作させてみると、ファンがしっかり回転せず、GPUが冷えません。つまり、負荷をかけて使うことができないわけです。
このことを売主に伝えると「こちらでは正常に動作していた」の一点張り。売主が言うには、輸送中の扱いが悪くて故障したのではないかとのことでした。
確かに梱包はラップ一枚で包まれただけで、定形外の封筒に入ってそのまま届いたので、外部からの力で歪んだのでしょう。こういった輸送中の故障は、泣き寝入りするしかありません。丁寧に梱包してくれるBTOショップの中古品とは、かなり異なる点です。
個人間売買は「ノークレームノーリターン」が基本です。あくまでも自己責任であることを理解して、リスクを承知のうえで購入してくださいね。