PCゲームに必要な環境として良く挙げられる「回線速度」。実はこの回線速度、速ければ良いというものでもないのです。
一体どの程度の速度が必要なのでしょうか。
速度自体は下り10Mもあれば十分!
実はどんなにグラフィックが綺麗で動きの激しいネットゲームでも、回線の速度自体は10Mもあれば十分と言われています。
私個人の考えでは、5Mでも十分だと感じていました。MMORPGならば、それこそADSL回線(1M~2M)程度でも十分にプレイ可能でしたから。
もちろん、速度の理論値が高ければ、それだけ通信料を確保しやすいので、ラグなどの影響がでにくくなる可能性はあるでしょう。
しかし、回線速度が100Mでも200Mでもラグは出ますし、10Mでも出ない時は出ません。この差はどこにあるのでしょうか。
速度よりもPING値が重要
ネットゲームの「ラグ」や「同期ずれ」を引き起こしているのは、実はPING値です。PC初心者ならば、聞きなれない言葉かもしれません。
PING値とは簡単にいえば「応答までにかかる時間」のことを指しており、この値が大きいほどラグや同期ずれが起きやすくなります。
簡単にいうと「山びこ」ですね。声が返ってくる時間が短いほど、快適にゲームをプレイできる可能性が高くなるわけです。
PING値は通常「ms(ミリセコンド)」単位であらわされており、100msは0.1秒です。
このPING値は、速度よりも回線の「質」に左右されることが多いという特徴を持っています。
ちなみに、PING値はコマンドプロンプトから簡単に計測できます。
接続しているサーバーの名前が判明しているときは、「ping サーバー名(ping www.google.comなど)」を入力すると、PING値が確認できるでしょう。
速度より質を重視してネットワークを構築
では、回線の質を上げるためには、どうしたら良いのでしょうか。
例えば、スマホのテザリング回線よりも有線LANケーブル接続のほうが、PING値は低くなる傾向にあります。
また、ルーターの性能によってもPING値は左右されますから、余りにも安価なルーターは避けるべきでしょう。
スマホ用の無線ルーターでももちろんゲームはプレイできますが、快適な環境を求めるなら据え置き型のルーターから有線接続というネットワーク構成にすべきです。
PCスペックも重要
ラグや遅延は、回線速度よりもネットワークの品質に左右されがちですが、PCのスペックも重要です。
ネットワークを通じて受信したデータは、結局自分のPC側で処理されますから、処理が早いほどラグや遅延が起きにくいことになります。
もし回線速度が速いわりにラグや同期ずれが頻発する場合は、有線接続に変えたり、PCスペックを上げたりといった方法を試してみてください。