HDDからSSDへの換装は、手軽にPCをリフレッシュできる改造のひとつです。今回はそのメリットとデメリットを具体的に説明していきます。SSD導入を考えている方は、参考にしてみてくださいね。
SSD換装のメリット
SSD換装を行うメリットとしては、大きく3点に集約できます。「SSDとHDDの選び方」の記事でも書いていますが、それは「挙動の速さ」「静穏性」「コストパフォーマンス」です。
挙動の速さを体感できる
まず体感的に最も効果があるのが、この挙動に関するもの。SSDはHDDに比べて書き込み、読み込み能力が高く、OSやアプリケーションの起動がかなり機敏になります。
起動時間が10秒ないし30秒短くなるだけでも、かなりのストレス軽減になりますからね。日常的にPCを利用するヘビーユーザーであれば、なおさらです。
静穏性の向上
ご存じの方も多いと思いますが、HDDは内部でディスクが高速回転しています。この「物理的な駆動」が微細な振動や騒音を生み出すもととなるのです。静穏性はこだわりだすとキリがありませんが、静穏化対策のひとつは間違いなくSSDへの換装といえそうです。
圧倒的なコストパフォーマンスの良さ
これは特に古いノートPCの場合に顕著ですが、ストレージ部分をSSDに換装するだけで、PC全体のパフォーマンスを改善できる効果があります。HDDの劣化や、そもそも回転数が低いHDDを使っているノートPCの場合、SSDに換装することで挙動の不安定さが解消され、買い替えまでの時間を稼ぐことも可能です。
2017年時点ではSSDの価格もかなりこなれてきており、250GB程度なら1万円台前半で入手可能。たった1万円の投資で挙動が不安定なPCを再生できるならお得ですよね。
SSD換装のデメリット
メリットだらけに感じるSSDへの換装ですが、わずかながらデメリットもあります。それは「寿命」と「容量あたりが高い」という2点です。
限界値が決まっているSSD
SSDの種類にもよりますが、一般的にSSDはデータの読み書き回数における限界値が決まっています。この限界値がいわゆる「寿命」で、使い方によってはHDDよりも寿命が短くなる可能性があるのです。
容量あたりの価格が高い
近年はストレージの大容量化が進み、個人使用のPCであっても1TBを超える容量のHDDが搭載されていることも珍しくありません。しかし同容量をSSDで実現しようとするとかなりコストが嵩み、HDDと比較して2倍から4倍程度の価格になってしまいます。
HDDとSSDは棲み分けが進む
SSDへの換装は、PCのパーツ交換の中では比較的簡単な部類に入りますから、PCを手軽にリフレッシュできる方法のひとつです。しかし1TBを大きく超える容量であったり、単なるデータの保管庫が必要であったりする場合には、HDDを選択するという方法もあります。
個人的には、古いノートPCへの換装や、デスクトップPCのCドライブ(起動ドライブ)としての導入がおすすめです。