GTX1080の後継機として注目されるGTX1180ですが、その具体的なスペックが徐々に明らかになってきました。「次期GPUは「GTX1100番台」になる可能性~リリース時期はいつなのか予想」で書いたように、一時はありえないほどの高性能を発揮するとのニュースもありましたが、実際にはかなり現実的な数値になりそうです。
GeForce GTX 1180のスペックや価格は?
早速GTX1180のスペックや価格を見ていきましょう。プロセスルールが12nmに微細化しており、メモリもGDDR6にアップしていることから、確実な進化が伺えます。
GTX1080との比較をしてみます。
GTX1180のスペック
アーキテクチャ | GTX1180 | GTX1080 |
---|---|---|
アーキテクチャ | Turing | Pascal |
プロセスルール | 12nm FinFET | 16nm FinFET |
GPUコア | GT104 | GP104 |
CUDAコア数 | 3584 | 2560 |
コアクロック | 1600MHz | 1607MHz |
ブーストクロック | 1800MHz | 1733MHz |
FP32演算能力 | 13TFLOPS | 8.7 TFLOPS |
メモリインターフェイス | 256ビット | 256ビット |
ビデオメモリ | 8~16GB GDDR6 | 8GB GDDR5X |
メモリ速度 | 16Gbps | 10Gbps |
メモリ帯域幅 | 512GB/秒 | 320GB/秒 |
TDP | 170-200W | 180W |
予想価格 | $699程度 | 2018年5月時点で$580前後 |
GPUコアの規格自体は同じですが、アーキテクチャがPascalからTuringへ、プロセスルールが16nmから12nmへと進化しています。また、ビデオメモリもGDDR5XからGDDR6へと移行しており、その結果としてメモリ速度や帯域幅も増加していることがわかりますね。
TDPについてはGTX1080と同等以上になりそうですが、プロセスルールの微細化は省電力化にもつながるため、ワットパフォーマンスは向上すると考えて良いでしょう。
価格についてはGTX1080の登場時とほぼ変わらず、日本円で8万円~10万円の間になりそうです。ただしGTX1080が登場した2016年よりもやや円高で推移しているため、当時よりもやや価格は下がるかもしれません。
GTX1180の性能と発売日は?
GTX1180は1080や1080tiと比較して、確実に性能が向上しているようです。具体的には、次のようなベンチマーク結果が公表されています。
GTX1180と周辺製品との性能比較
GTX1180 | 151 |
GTX Titan XP | 135 |
GTX1080ti | 128 |
GTX1080 | 100 |
このようにGTX1080を100とした場合、約1.5倍の性能を誇るという結果が出ています。またグレード的には上位に位置する1080TiやTitan XPと比較しても性能は上であり、世代の進化を反映した結果といえそうです。
なお、海外での出荷時期は2018年の第3四半期と予定されていますから、日本に来るのは8月頃でしょうか。お盆から秋口にかけて、発売が開始されるのではないかと思います。
GTX1180の登場でPascal世代も狙い目に
性能が1.5倍になるというGTX1180の情報はかなり現実的で、スペックからいっても妥当なものといえそうです。また、このような世代交代時には旧世代のモデルが値下がりするため、GTX1080やGTX1070Tiあたりも狙い目かもしれません。
旧世代の十分な性能をもつハイエンドモデルをあえて狙うというのは、自作やBTOパソコンの世界では常識です。AMDとの激しい競争が繰り広げられていたGPU界隈も、再びnvidiaの独壇場になるのでしょうか。楽しみですね。