第8世代Intel製CPUが登場し、デスクトップ型ゲーミングPCは大きな転機を迎えました。何しろ物理コア数が単純に1.5、性能も3割~4割以上伸びており、価格は据え置きという事態が発生してるからです。
ここで問題になるのがミドルレンジクラスの神CPU「core i5 8400」とハイエンドの看板「core i7 8700K」かという選択。一体どちらがゲーミングPCに適しているのでしょうか。
絶対性能なら8700K、コスパなら8400
2つのCPUを比較すると、当然のことながら性能面では8700Kのほうが有利です。6コア12スレッドvs6コア6スレッドで、動作クロック数も0.9GHzの差があるため、当然といえば当然ですよね。
ただし、価格を比較するとi5 8400が23000円前後なのに対し、i7 8700Kは43000円前後。i7はスペックから言えば決して割高ではないものの、あまりにもi5のコスパが優秀ために霞んでしまいます。
まずこの「絶対性能かコスパか」という選択肢が重要です。ゲーミングPCにどちらも必要なのは当然ですが、この2つの「優先度」を決めておきましょう。
ちなみにコスパ型とはいえi5 8400は1世代前のハイエンド「core i7 7700K」に迫る性能です。倍率ロックフリー版を表すサフィックス(末尾のアルファベット)「K」が無い無印版ですが、通常使用で3.8GHzまで自動OCがかかります。
最近はターボブーストや自動OCのおかげで、K付き版と無印版の差がなくなりつつある、というのが印象的ですね。
ちなみにi5 8400は、BIOS設定次第で4GHzまでターボブーストします。しかも特に無理をしている風でもなく、結構自然にあがってしまうのですね。恐るべきCPUです。
GPU重視型のタイトルならばi5 8400で十分
ゲームタイトルは主に、「CPU重視型」か「GPU重視型」かに分類されます。つまり、タイトルごとの傾向を抑えておかないと、どのパーツにお金をかけるべきかが理解できません。
最近はGPU重視型のゲームが増える一方、マルチコア対応のタイトルも増えています。
この前提を踏まえてi7 8700Kとi5 8400を考えると、物理コア数が6で同じですから、i5 8400を購入してGPUにお金をかけたほうが良いのかもしれません。
Ryzen 5 1600とどっちが良いの?
これは非常に難しいところです。完全にライバル同士であり、どちらも優秀なCPUですから。
物理コア数も6個で同等、なおかつ価格帯も完全に被っています。Intel社がAMDのRyzenにぶつけてきたCPUなので当然といえば当然なのですが、ゲーマーにとっては悩ましいですよね。
両社の差を比較すると、まずRyzen 5 1600は6コア12スレッドです。単純にスレッド数が i5 8400の倍なわけですね。したがってマルチスレッド性能ではRyzen側の勝利。
しかしi5 8400側には優秀な内蔵グラフィックがあり、ゲーム用途以外ならGPUは不要です。
また、Intelのターボブースト優秀なためOCをしないならi5 8400、OC前提ならRyzen 5 1600とみることもできます。ただし、OCをするためには対応しているマザーボードを買わなくてはいけません。
つまり、OCの必要度やCPU以外にかけられるお金によって、どちらが良いかを判断すべきでしょう。
とにかく安く、大抵のゲームをプレイできる環境が欲しいというのならば、i5 8400搭載のBTOパソコンがベストバイになりそうですね。