「ゲームクライアントの中に不正なプログラムが含まれていた」、という話をきいたことがありませんか?
今やゲーミングPCにもセキュリティ対策は必須の時代です。ゲーミングPCだけを狙ったランサムウェアも登場するほど、ハッカーやクラッカーの標的になっています。
しかし、PCの動作が重くなったり、ゲームの邪魔になったりと、セキュリティソフト選びはなかなか骨が折れるもの。そこでPCゲーマーにおすすめできるセキュリティソフトを選んでみました。
ゲーマーのためのセキュリティソフト「PC Matic」
「PC Matic」は登場以来「感染者ゼロ」を更新続けているというセキュリティソフトです。インストールによってPCの性能低下がおきにくく、通信パケットを阻害せず、まさにゲーミングPCのために考えられたようなセキュリティソフトといえます。
通常、セキュリティソフトの導入後は、ゲームクライアントの通信を許可したり、ウィルスチェックやメール監視の頻度を調整したりと、さまざまなチューニングが必要です。
しかし、PC Maticではこういったチューニングがあらかじめ組み込まれています。具体的には、次のような対策を行っているそうです。
- TCP/IPパケット最適化
- Windows標準のファイアウオール機能の適用
- ホワイトリスト機能による高速に起動
- Windows標準のSmartScreenによるパケット監査
- ドライバの自動更新、最新化
どちらかといえばWindowsの標準機能をフルに使い、不足している部分を補うソフトといえるかもしれません。動作の軽快さとパケットサイズ最適化による応答速度の向上が売りですから、シビアな通信環境が求められるFPSプレイヤーに適しているでしょう。
ただし、上の特徴をみてもわかるとおり「ファイアウォール」は搭載していないので、Windows10環境での使用が推奨されます。
快適なゲームモードが嬉しい「ESET Personal Security」
セキュリティソフトでいち早くゲームモードを搭載した製品と言えば「ESET Personal Security」です。全画面表示時に自動で機能を制限し、ゲームに最適な状態を維持します。
また、多少防御機能によってさまざまな攻撃(標的型攻撃、脆弱性攻撃、Webサイトからの感染など)を防ぐ堅牢性の高さも魅力です。ネットブックやタブレットでも動作させられるほど軽く、メモリ8G程度のゲーミングPCでも負担を感じません。
ファイアウォール機能も搭載しており、これひとつでPCのセキュリティが完結するのも魅力です。
総合性能ナンバー1の呼び声は伊達じゃない「ノートンセキュリティ」
PC Maticよりはやや軽快性で劣るものの、ESETと同程度の軽さを誇る「ノートンセキュリティ」。セキュリティソフトでは最古参のひとつで、実績・機能ともに申し分ありません。
一時は難解な設定や堅牢すぎる仕様で敬遠されていましたが、ここ数年で動作の快適さに注力している傾向があり、PCゲーマーの間でも評価を取り戻しつつあります。
目立った機能はないものの、かなり完成度の高いセキュリティソフトといえるでしょう。ブラウザアドオンをオフにすると、ブラウジングも軽快になります。
PCゲーマー向けとしては「PC Matic」と「ESET」が2強、次点でノートンというのが私の見解です。やはり軽快さと機能の充実は両立が難しいため、このバランスが最も重要になります。
ゲーミングPCが標的にされる今だからこそ、しっかりとセキュリティ対策を施していきましょう。