登場以来圧倒的な強さを見せるIntelのミドルレンジCPU「Core i5 8400」。ミドルクラスのゲーミングPCやビジネスPCでは、最適解の一つといえます。
前世代のCore i5 7400とほぼ同じ価格ながら、性能が4割増しという衝撃的なデビューを飾りましたよね。しかしライバルのAMDも黙ってはいません。AMDのお家芸とも言えるAPU市場において、強力なCPUを投入しようとしているのです。
AMD渾身の新世代APU!Ryzen5 2400G
Ryzen5 2400Gは、AMDが2018年第2四半期に投入すると言われている新世代APUです。コードネーム「RavenRidge」の名で知られるシリーズのひとつで、12nmプロセスの「Zen+」アーキテクチャと、Vegaアーキテクチャによる内蔵GPUが売り。
これまでのRyzenは内蔵グラフィックが無いという決定的な弱点ありましたが、もはやその点は克服しています。それどころか、Intelの内蔵グラフィックを大幅に上回る性能を実現するようです。
Ryzen5 2400Gの主なスペック
- 4コア8スレッド(3.5GHz~3.8GHz動作)
- GPUアーキテクチャにVegaを採用
- Compute Unit数(GPU内の演算コア数)11個
- 想定価格169ドル(日本円にして18500~19000円程度)
Core i5 8400を圧倒する3D性能
Ryzen5 2400Gはあくまでも「APU」ですから、通常のCPUよりも内蔵グラフィックが強力です。AMDのデータによると、ライバルのCore i5 8400と比較したとき、1.5倍から3倍のスコアを叩き出すこともあるようですね。
ただし、通常Core i5 8400でゲーミングPCを組むときは、別途GPUを搭載するでしょうから、単純比較はできません。あくまでも、GPUを搭載しないという前提のお話です。
>> core i5 8400かcore i7 8700K?ゲーミングPCに必要なのはどっちか
マルチスレッド性能でも健闘
Ryzen5 2400GをCPUとして考えたときのマルチスレッド性能ですが、大まかにいうと「Core i3 8100以上、Core i5 8400未満」というイメージになります。しかしこれまでのAPUと比べると十分な性能で、もはや前世代のミドルレンジCPU+GPUよりも使い勝手が良いかもしれません。
少なくとも、Core i5 7400よりはマルチスレッド性能が上ですから、Intelの第7世代以前のCPUから移行するメリットは十分にあります。Ryzenの名を継ぐ新世代APUがどこまでゲーミングPC市場に食い込んでくるか、非常に楽しみですね。サブPCやカジュアルゲーム用のPCは、事実上このAPU一択になるかもしれません。