グラフィックボードの性能を決める要素のひとつに、シェーダーがあります。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、GPUクロックやメモリバス幅同様に、グラフィックボードの生命線ともいえる部分です。
ではシェーダーとは何で、どんな働きをするのでしょうか。パソコン初心者向けに解説していきますね。
シェーダーはGPUの頭脳
シェーダーとはグラフィックボード内部にあるGPUユニットのコアを表す単語です。簡単にいえば演算を行う部分ですね。実際の処理はこのシェーダーが担当しているわけです。
このシェーダーですが、ひとつのGPU内に数多く組み込まれており、GPUのグレードによって数も違います。一般的に、シェーダーの数が多いほど処理能力に優れ、性能が高くなるでしょう。
CPUとは比較にならないほどの数のコアを、並列処理させているのがGPUの実態なのです。
その数ですが、現在大人気のミドルレンジグラフィックボード「GeForce GTX 1050Ti」の場合、GPUは「GP107」でシェーダー数は768基。
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一方、ワンランク上の「GeForce GTX 1060」では、GPUコア「GP106-300」の中に1152基のシェーダーを搭載しています。当然、GTX1060のほうが性能は上です。
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このようにシェーダーの数はGPUの処理性能を決める重要な要素のひとつであることから、グラフィックボード選びの指標となるでしょう。
シェーダーを比べるときの注意点
シェーダーの数がGPU、グラフィックボードの性能を左右するとはいえ、比べるときにはコツがあることも知っておきましょう。
基本的には、異なるメーカー、もしくは異なる世代でシェーダー数を比べても意味がありません。同世代、同メーカーのモデル同士でシェーダー数を比べるのがポイントです。
なぜなら、シェーダー1個あたりの処理能力はメーカー(AMDとNVIDIA)では異なるうえに、世代が進むごとに進歩するからです。
つまり、GeForce GTX 1050Ti(シェーダー数768)と、AMD RX 470(シェーダー数2048)をシェーダー数で比べても意味がないということです。
シェーダーの数こそ3倍近い差がありますが、この2モデルは性能的に10%前後の違いしかありません。シェーダー数を使って比べるときは、同世代かつ同メーカー同士で比較するようにしましょう。
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GPUクロックやメモリバス幅も見逃せない
シェーダーは確かに重要なポイントですが、グラフィックボード選びには肝心のGPUクロックやメモリバス幅、メモリクロック、プロセスルールなども重要です。
これらは「グラフィックボードの選び方」で解説していきますので、興味があればあらかじめ調べてみても良いでしょう。様々な要素でGPUの性能が決まっていることが理解できるはずですよ。