自作初心者が最も神経をとがらすポイントに、CPUやメモリの交換がありますよね。特にCPUは非常に繊細かつ精密な部品で、そこにかぶせるCPUクーラーの脱着に苦労しがちです。
そこで今回はCPUクーラーを交換するときの注意点について紹介していきます。新しくゲーミングPCやCPUクーラーを買おうとしている人は「CPUクーラーの選び方」もご覧ください。
まずは手を清潔に!そして念のため静電気対策も
PCパーツは静電気や汚れによって誤作動、故障する可能性があるといわれています。正直なところ、筆者自身は多少の汚れや静電気でパーツを故障させたことはありません。
だからといって、汚れた手でバチバチと静電気を発生させながらパーツを触ることを推奨しているわけではないのです。
汚れやゴミがパーツの正常な接着を妨げたり、一瞬の静電気がパーツを故障させたりといった例はありますから。ただし、静電気についてはそれほど過敏にならずとも、水道の蛇口を触るといった程度でも通常は問題ありません。
落ち着いてCPUクーラーを外す
手が綺麗になって静電気も逃がしてあげたら、PCケースを開けてCPUクーラーを外していきましょう。手順としては、
- クーラーについているファンとマザーボードをつないでいるコネクターを外す。
- クーラー自体をマザーボードから外す。(4隅にあるつまみを回転させる、もしくはマザーボードの裏側に止まっているバックプレートを外すことで可能です。)
- CPUに塗られているグリースを一度綺麗に落とす。
- 必要に応じて新しくグリースを塗る。(中心に米粒ほどの量を置いて、少しヘラで伸ばす程度で十分です。)
- 新しいCPUクーラーを取り付ける。
- CPUファンのコネクターをマザーボードにつなぐ。
これで終了です。大型のCPUクーラーに交換する場合には、⑤のステップでバックプレートの装着が必要になることもあります。バックプレートとは、重量のあるCPUクーラーをしっかり支えるために、マザーボードとCPUクーラーをネジで連結するためのパーツです。
SCYTHE(サイズ)などが発売している大型のCPUクーラーなどは、バックプレート方式をさらに強化したブリッジ式リテンションなどを採用しています。
また、グリスはCPUの隅に出してしまうと装着時の圧力ではみだし、酷いときにはマザーボード上に溢れ出すこともありますので、量と置き場所に注意してください。
大型CPUクーラーはややハードルが高い
前述したような大型のCPUクーラーは、確かによく冷えます。しかし、交換の手間を考えると、やや初心者には難易度が高いかもしれません。理由としては、大型ゆえにメモリースロットや近隣のファンと干渉しがちなこと、取り付け手順がやや難解といったことが挙げられるでしょう。
ギリギリのオーバークロックなどでCPUを酷使する機会が少ないのであれば、リテール(標準のもの)で十分なことも多いのです。CPUクーラーを交換するときと、「取り付けのしやすさ」にも十分配慮するようにしたいところですね。