モバイルデバイスの性能は年々上がっているものの、バッテリーはそれに追いついていけてない状況があります。特にノートPCの場合はバッテリーの消耗が命取りになることもあるでしょう。
そこでノートPCのバッテリー寿命を延ばすにはどうしたら良いのか、そのコツをまとめてみました。
まずはバッテリーのタイプを知ろう
リチウムイオン電池について
ノートPC用のバッテリーとしては、「リチウムイオン電池」と「ニッケル水素電池」があります。
この2つのタイプは、充電や放電時の挙動が違います。
まずリチウムイオン電池ですが、「満タン充電」は避けるべきです。リチウムイオン電池は満充電によってバッテリー消耗が激しくなり、充電可能な回数が減ります。
例えばノートPCにバッテリーを装着しっぱなしでコンセント(ACアダプター)を使用していると、充電がどんどん進んで満充電状態になります。この状態が続くと、バッテリーは消耗してしまうわけです。
したがって、常時コンセントにつなぐような使い方であれば、一旦80%程度まで充電してバッテリーをはずしておきましょう。
ただし、長期間放置状態が続いて、残量ゼロ状態に達すると「過放電」が発生し、これもバッテリーを痛める要因になります。
リチウムイオン電池を用いたバッテリーは、残量が80%から20%の間になるよう調節しながら、直射日光を避け涼しいところに保管しておくのが良いでしょう。
ニッケル水素電池について
ニッケル水素電池は「メモリ効果」が特徴です。このメモリ効果とは「充電が始まった地点を残量ゼロとして記憶する」というもの。
例えば、バッテリー残量が60%の状態で充電を開始し、100%まで到達したとしましょう。しかしニッケル水素電池のメモリ効果によって60%地点が0%地点とみなされ、100%までの40%分しか使うことができなくなります。
もともと残っていた60%分が使えないために効率が悪く、バッテリー持ちの悪さにつながってしまうのです。
これを防止するのが完全放電です。簡単に言うと、残量0になるまで使い切るということですね。これによってメモリ効果がリセットされ、100%の容量を使うことができます。
リチウムイオン電池では危険と見なされていた放電が、ニッケル水素電池では不具合防止対策になりますから、この違いはしっかり覚えておきましょう。
現在の主流はリチウムイオン電池
リチウムイオン電池は現在ほとんどのモバイルデバイスに使用されており、圧倒的な主流派といえます。もちろん、ノートPCのバッテリーもリチウムイオン電池です。
そのため、満タン充電や過放電には注意し、20%から80%の状態をキープするよう注意しておきましょう。ゲーミングノートPCであれば、バッテリーだけで稼働する機会は少ないかもしれませんが、転ばぬ先の杖として覚えておきたいところです。