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クロック周波数「Hz」の意味を分かりやすく解説

CPUの性能を表す数字としてすっかりおなじみとなった「Hz」。しかし、その意味を正確に理解していますか?

今回はクロック周波数「Hz」の基礎知識と、CPUの演算能力について解説します。

Hzとは1秒間に実行可能な処理数である

Hzは1秒あたり、処理信号を発することができるのか、を表したものです。1秒間に1回の処理信号が発生すれば、1Hzです。

信号の波はひとつの山と谷の組み合わせで1クロックとなり、1秒間に発生するクロックの数がクロック周波数です。3.5GhzのCPUなら、1秒間に35億回も処理信号を発生させていることになります。

なぜこれほどまでに膨大な処理信号が必要なのかというと、通常CPUは1つの処理を数クロック以上かけて行うことが多く、1秒間に1回の処理信号(1Hz)では、何をするにも膨大な時間がかかってしまうからです。

そこで1秒間に実行可能な処理信号をどんどん上げていき、1MHz(1秒間に100万回)、1Ghz(1秒間に10億回)といった単位が当たり前になりました。

1Hzでは1秒かかっていた処理も、1GHzなら10億分の1秒で完了します。凄まじい性能の進化ですよね。

数だけでなく1クロックあたりの性能も上がっている

1クロック=1Hzと考えると、数が多いほど性能があがることはわかりますよね。しかし、実際のCPUではクロック周波数通りに性能の優劣が決まっていません。

数年前のCPUを4GHzにOCしても、最新CPUの3GHzより処理能力が劣ることがあるのです。(自作・PC初心者のためのCPUオーバークロック講座

これは1クロックあたりの性能が向上しているためです。プロセスルールの微細化やアーキテクチャの進化によって、1クロック当たりの性能が上がっているため、単純にクロック周波数だけの比較では性能の優劣は語れません。

クロック周波数による比較が有効なのは、同世代で同シリーズ(グレード)に属するCPU同士です。AMDのRyzenとIntelのCore i5をクロック数で直接比較しても意味はありませんし、core i3 と core i7の比較も同様です。

エンジンの種類や構造が全くことなる車同士を、排気量で比較してもあまり意味がないですよね。CPUのクロック周波数も車の排気量と同じイメージです。


今後CPUはどう進化するか?

プロセスルールの微細化が14nmで止まっている現状では、新世代のCPUが登場しても1クロックあたりの劇的な性能向上は難しいでしょう。


しかしマルチコア化がより一層進んでおり、Ryzenの上位モデルやCore-Xなどでは、10コアや16コアが当たり前になってきました。

また、ゲームタイトルやソフトウェアもマルチコアに対応するようになっており、コア数が多いことの恩恵が受けられる時代になったといえるでしょう。

一部では7nmプロセスでの半導体製造が成功しているようですが、本格的に普及するまでにはもうしばらく時間がかかりそうですから、コア数がひとつのトレンドになりそうです。